-美しい暮らしをデザインする-
「秀麗な空間づくり」をひたむきに追求し続ける
つくり手の想い

INTERIOR STYLIST
インテリアスタイリスト

本物の家具で、心豊かな暮らしと
風格ある住空間をプロデュース

芦田 和之(「さしこう」専務取締役)

1958年10月16日生まれ。年齢60歳。
岡山県立津山商業高校卒業後、(株)ダイエー入社(大阪)。
5年間大阪で過ごした後、23歳の時、家業の家具屋を兄と継ぐために津山市に帰郷、さしこう本店勤務。
2014年 さしこう岡山大福店オープンにともない、岡山市に移住、現在に至る。
趣味は仕事一筋(笑)。たまに行く下手なゴルフ・映画鑑賞・サウナ風呂。

元々は私が個人的に、さしこうさんのファンだったんですよね。私好みの家具がたくさんあって、暇があったらのぞいてたんです。そしてお話させていただくようになって、その志に共感して。
それで、takumitoを設計させてもらう時に、私が目指すものが、ここの家具が似合う家づくりだったので、コラボレーションをお願いしたわけです。
展示場にある机や椅子、ギャッベなどの家具は全てさしこうさんのもの。
私の細かなオーダーにも対応して頂き、素敵な家具を本当にありがとうございます。

そこは私と芝さんとの信頼関係あってこそですから。お互い持ちつ持たれつで。
そのかわり、しっかり宣伝してください(笑)。

さしこうさんの家具は、takumitoのモデルハウスと相性がいいんです。質感が共通しているというか。
家具で建物が引き立つんですね。takumitoのコンセプトに相通じるものがあるんです。
まずは、さしこうさんの商品のこだわりからお聞かせください。

うちの会社のコンセプトの中に“ほんもの”を提案するっていうのがあるんです。
「本当に価値のあるもの(ほんもの)とは?」の定義が3つあって、
1つは「時代を超えて長く使えるもの」。使えば使うほどに深みが出てよくなる。いいものだからこそ飽きがこなくて、シミやキズも味わいになる。
2つめに、「使い心地がよく、作った人の想いが伝わってくるもの」。手仕事で丁寧に作られたものには、作り手の技術や想い(物語)が感じられるから、使い手はおのずと大切に扱おうという気持ちが起こってくるんです。
3つめに「人にも地球にも優しいもの」。自然素材を使って、人にも環境にも優しく、安心して使えるものを提供することです。愛着がわいて、いずれ家族の一員になるような家具を提案しようという精神なんです。

「いずれ家族の一員になる」って言葉、いいですね!
では、芦田さんの考える、住宅の中での家具の役割とはどういうものですか?

家具は、あくまでも“家の具”なんですね。目立ちすぎない方がいいんです。
飾って目立つのでなく、さりげなく存在感があってずっとそこにある感じ。
そして道具としてどんどん使って触って傷ついて良さが出てくる。

そういう意味ではtakumitoの設計もまったく同じですね。無垢でつくっているのはまさにそういうところを目指してるんです。
出来上がりがマックスじゃなくてそこから経年があって、苔がはえたり傷ついたりしてだんだん良くなっていく。そして、再生ができるということも無垢の良さ。要素を変えて蘇るところがすごい。

修理ができるから、昨年の水害の時も家具の修復を全部無料でさせてもらったんです。とりあえず連絡があった人のところを訪問して、10件ぐらいだったんですけど、ほとんど全部再生できました。
皆さんすごく涙を流して喜んでくださった。さらに他のところで買った家具も直るものは直してあげようということで、職人さんも何人も快く協力してくれて。
うちが岡山県で商売をやってるっていうのを業者さんも知ってくださってるから力になりたいとおっしゃってくださった。

それはお客さんも感動されたことでしょう。
“感動”と言えば、私が、お客さんとして、まず最初に純粋に感激したのが、さしこうさんのお茶出し!来店した時にいつもコーヒーを出してくださるんですけど、それはそれは素敵な器とお盆にお花も添えられて。

春は庭に咲くお花をあしらうんです。冬のお花がない時期は買いますけど、店内に飾る花も、造花は絶対使わないんです。そこは本物志向ですから(笑)。
せっかく足を運んでいただいたので、美味しいコーヒーを飲んで帰っていただこうと。そしてせっかくお出しするなら、感動というか喜んでもらえる供し方でおもてなししようと。

本当に雰囲気がよくて。お茶だしひとつにも想いとセンスがあふれてます。同様に、さしこう所属の家具デザイナーさんも、心意気とセンスが素晴らしいですね。

昔の銘木と違って、割れたり節があったりする時代になって、それを今後はどう生かすか?というのがひとつのテーマになってます。「板のどこを切るか?」とか、「どうやって全体を仕上げるか?」とか。自分のセンスをそこに出す。
そして何より、つくり手の想いが感じられる、心がこもってる。「その木をどういうふうに仕上げようか」という想いが詰まってる。それが、最初にお話した、うちが扱う商品の“ほんもの”の定義のひとつでもあります。

この打ち合わせブースの机も、耳付きでさりげなく切ってるところがいいですよね。普通なら和風になるのに、モダンな雰囲気を醸し出す。何気なく切ってるようで、巧みに考えられていて。
そういう意味でも家の空間の設計と一緒。全体のバランスと、あとはセンス!単に技術があってきちんと組み立てられてるだけのものとは一線を画すところ。
では最後に、これからの意気込みをどうぞ。

“さしこうブランドを築く”ことですね。
さしこうとはどういう店なのかということをお伝えして、お客様から認知され愛されることが大事。
安売りをすれば売上は上がりますけど、ブランドイメージが下がってしまいます。
細部まで考えられ丹念に作り込まれたもの、時を超えて輝く、生活が楽しくなり心も豊かになる家具を、これからも心を込めて提供していきたいと思います。

そこは重要ですよね。私もさしこうさんの大ファン。
建築も同じで、やっぱりお客様に共感していただいて、ファンになってもらわないと。

それには最終的には人間力(ヒューマン・パワー)が問われますよね。結局はそれを作る人間、売る人間の心・姿勢にかかってくる。それはtakumitoスタッフさんもきっと同じでしょう?
建築士として「どんな想いで家を設計するのか?」という信条・哲学、そして、お客様の暮らしに寄り添う心。

このインタビューを通じて

棟梁の想いもインテリアスタイリストの想いも、そして設計の想いも、根本は一緒なんだと実感しました。
いいもの、ほんものを追求する心。
真の上質を目指して、使い手・住まう人のために、他にない唯一無二のものを丁寧に作るスピリッツ。
そして「つくり手の感性が響きあう、楽しい仕事をしたい」という気持ちを私もあらためて思い起こしました。
これからもよろしくお願いします。